将棋本のおすすめを探すときは、売れ筋や有名な棋書から選ぶよりも、「いま何に困っているか」を先に決めると失敗しにくくなります。ルールを覚えたい人、終盤で詰ませられない人、序盤で同じ形に困る人では、必要な本が違うからです。
初心者の最初の一冊なら、図面が大きく、対象棋力が明記され、基本ルールから一局の流れまで確認できる入門書が向いています。少し指せる人は、詰将棋・手筋・定跡・棋譜並べから、負け方に合う一冊を選びましょう。この記事では、初心者・中級者が目的別に将棋本を選ぶ基準と、買った後に実戦へつなげる読み方を整理します。
将棋本おすすめの結論は「棋力より悩み」で選ぶ
将棋本には「初心者向け」「初段を目指す人向け」といった表示があります。ただし、同じ級でも得意不得意は違います。まずは直近の対局を思い出し、負けた原因に近い種類を選ぶと、本の内容を実戦で使いやすくなります。
| いまの悩み | 向いている本 | 選ぶときの確認点 |
|---|---|---|
| 駒の動きや勝ち方がまだ曖昧 | 将棋入門書 | 盤面図が大きい、ふりがな、練習問題 |
| 終盤で詰みを逃す | 1手詰・3手詰の詰将棋本 | 短手数、解説量、見開きで答えが見えない構成 |
| 中盤で次の手が分からない | 手筋・次の一手の本 | 局面の目的、失敗例、類題の多さ |
| 序盤で毎回不利になる | 定跡・戦法の本 | 自分の戦法、対象棋力、出版時期 |
| 一局全体の流れを学びたい | 解説つき棋譜集 | 変化手順より考え方の説明が多いか |
迷う場合は、何冊も同時に買うより、入門書または今の弱点に合う問題集を一冊選び、対局と往復する方が続けやすくなります。勉強の全体順は初心者から中級者までの将棋勉強法でも整理しています。
初心者の最初の一冊は図面と説明の分かりやすさで選ぶ
将棋を始めたばかりなら、専門的な定跡書より、駒の動き、成り、反則、詰み、一局の進み方をまとめて確認できる入門書が先です。ページを開いたときに、本文を読まなくても盤面図と矢印で流れを追える本は、初めてでも復習しやすくなります。
子ども向けは、ふりがなやイラストが多く、駒の名前を覚えやすい点が利点です。一方、大人の初心者は、説明が簡単すぎる本より、囲い・駒得・終盤の基本まで一冊で見渡せるものが長く使えます。「子ども向けか大人向けか」だけでなく、目次と試し読みで自分が理解できる図面かを確認してください。
終盤で勝ち切れないなら短手数の詰将棋本
王手はできても詰ませられない、相手玉の逃げ道を見落とすという人には、短手数の詰将棋本が向いています。ルールを覚えた直後は1手詰、玉の逃げ方と次の王手を読む練習をしたい人は3手詰が目安です。
難しい問題を長く考えることより、正解した後に「なぜ他の王手では逃げられるのか」まで確認できる本を選びましょう。5手詰へ進む時期や解説の見方は初心者向け詰将棋本の選び方で詳しくまとめています。
序盤で困るなら自分の戦法に合う定跡本
定跡本は、将棋本の中でも選び方を間違えやすい種類です。居飛車と振り飛車では必要な本が違い、同じ戦法でも基本を説明する入門書と、最新の変化を扱う専門書では難しさが大きく変わります。
最初は、自分がよく指す戦法を一つ決め、基本図までの狙いと相手の代表的な応手を説明している本を選びます。大量の手順を暗記する本より、「この歩を突く理由」「この駒を守る目的」が書かれている本の方が、相手が定跡を外れた後も考えやすくなります。覚え方は将棋の定跡の勉強法も参考にしてください。
中盤で迷うなら手筋・次の一手の本
序盤は指せるのに中盤で手が止まる人には、手筋や次の一手の問題集が向いています。問題を解く前に「駒得したいのか」「相手玉を攻めたいのか」「自玉を守りたいのか」を考える形式なら、正解手だけでなく局面の見方も身につけやすくなります。
本を選ぶときは、問題数の多さだけでなく、失敗しやすい手と正解手の違いが説明されているかを確認しましょう。一問ごとの解説が短すぎると、答えを覚えるだけになりがちです。手筋を実戦で使える形にする練習は将棋の手筋の覚え方で整理しています。
一局の流れを知りたいなら解説つき棋譜集
定跡や手筋を個別に覚えても、一局の中でどうつながるか分からない場合は、解説つき棋譜集が役立ちます。初心者は、プロの難しい変化を網羅した本より、重要な局面で考え方を説明してくれる本から始める方が読みやすいです。
棋譜を最初から最後まで完璧に並べる必要はありません。一局から「序盤の狙い」「中盤の転換点」「終盤の決め手」を一つずつ拾えば十分です。本の種類と盤への並べ方は初心者向け棋譜並べ本の選び方で確認できます。
紙の本と電子書籍は盤面の見やすさで選ぶ
紙の本は盤や駒の横に置きやすく、前の図面へすぐ戻れるのが利点です。書き込みや付箋で復習したい人にも向きます。電子書籍は持ち運びやすく、複数冊を一台にまとめられますが、端末が小さいと盤面図や変化手順が読みづらいことがあります。
購入前に試し読みができるなら、盤面図を一枚表示し、駒の向き、数字、解説文を無理なく読めるか確認しましょう。固定レイアウトの棋書は拡大やページ移動の使い勝手が端末によって変わるため、価格だけで決めないことが大切です。
将棋本を買う前のチェックリスト
- 直近の負け方から、ルール・終盤・中盤・序盤のどれを学ぶか決めたか
- 対象棋力が今の自分から離れすぎていないか
- 盤面図、文字、矢印が読みやすいか
- 正解手順だけでなく、理由や失敗例の解説があるか
- 定跡本なら、自分が実戦で指す戦法に合っているか
- 紙または電子書籍で、盤の横に置いて使いやすいか
- 価格、版、在庫、電子書籍の形式を購入直前に確認したか
タイトルに「初心者向け」とあっても、内容が自分に合うとは限りません。目次、試し読み、対象棋力、解説の量を見て、今月の対局で使う場面が想像できる本を選びましょう。
買った将棋本を実戦につなげる読み方
将棋本は、最初から最後まで読むことより、学んだ形を対局で一度使うことが重要です。一章読んだら数局指し、同じ場面が出なかったかを振り返ります。負けた局面に近いページへ戻ると、知識が実戦の判断と結びつきやすくなります。
問題集は一周で終わりにせず、間違えた問題だけ印を付けて解き直します。定跡本は手順を全部覚えようとせず、基本図と狙いを一つ確認してから対局します。棋譜集は一局から一つの考え方を持ち帰れば十分です。
一冊を使い切る目安は、全ページを読んだかではなく、対局中に本で見た形へ気づけるようになったかです。気づける形が増えてから、次の弱点に合う本を追加しましょう。
将棋本選びでよくある疑問
初心者は何冊から始めるべき?
最初は一冊で十分です。ルールが曖昧なら入門書、すでに対局できるなら詰将棋や手筋など、いちばん困っている分野の一冊を選びます。同時に何冊も始めると、どれも復習できないまま終わりやすくなります。
古い将棋本でも使えますか?
詰将棋、基本手筋、棋譜の読み方などは古い本でも学べます。一方、定跡や将棋ソフトの解説は変化しやすいため、版と出版時期を確認し、基本を学ぶ本なのか最新形を調べる本なのかを分けて選んでください。
本とアプリはどちらがおすすめ?
体系的に順番を追うなら本、短い空き時間に反復するならアプリが使いやすいです。どちらか一方に決める必要はありません。本で考え方を学び、アプリや実戦で問題を繰り返す使い方もできます。アプリの選び方は勉強用の将棋アプリおすすめでまとめています。
あわせて読みたい関連記事
- 将棋初心者は何から始める? – 本を選ぶ前に確認したいルール・道具・勉強の順番です。
- 将棋の終盤の考え方 – 詰め・寄せ・受けのどこで困っているかを整理できます。
- 将棋の中盤の考え方 – 手筋本や次の一手本を選ぶ前に、中盤の判断基準を確認できます。
まとめ
将棋本のおすすめは、棋力だけでなく、今の悩みに合わせて選びましょう。ルールが曖昧なら図面の見やすい入門書、終盤なら短手数の詰将棋本、中盤なら手筋・次の一手、序盤なら自分の戦法に合う定跡本、一局全体なら解説つき棋譜集が候補です。
購入前は、対象棋力、解説量、盤面図の読みやすさ、紙と電子書籍の使い勝手を確認してください。最初から何冊も集めず、一冊で覚えた形を対局と復習で使ってから次の本へ進むことが、将棋本を上達につなげる近道です。
