棋譜並べを始めたいと思っても、どの本を選べばよいか迷いやすいものです。プロ棋士の名局集、定跡書、実戦解説本、次の一手形式の本など種類が多く、最初から難しい本を選ぶと続きにくくなります。
初心者が棋譜並べ用の本を選ぶときは、有名な棋士の本かどうかよりも、解説が読みやすく、自分の棋力で1局の流れを追えるかを見た方が失敗しにくいです。この記事では、棋譜並べにおすすめしやすい本の選び方を、初心者向けに整理します。
初心者は「解説つきの短めの棋譜」から選ぶ
棋譜並べは、強い人の手をそのまま写すだけでは効果が出にくい勉強です。なぜその手を指したのか、どこが勝負どころだったのかを少しでも読める本を選ぶと、実戦につながりやすくなります。
初心者が最初に見るべきなのは、次の3点です。
- 解説が多い – 指し手の意味や狙いが文章で説明されている。
- 1局が長すぎない – 最初から長編の名局ばかりだと疲れやすい。
- 自分の戦法に近い – 普段指す形と近い棋譜だと実戦で使いやすい。
棋譜並べそのものの手順は、先に棋譜並べのやり方と効果を読んでおくと分かりやすいです。本記事では、その次の段階として本選びに絞って見ていきます。
棋譜並べ用の本は3種類に分けて考える
棋譜並べに使う本は、大きく3種類に分けられます。目的が違うので、今の悩みに合わせて選びましょう。
| 種類 | 向いている人 | 学びやすいこと |
|---|---|---|
| 実戦解説本 | 1局の流れをつかみたい人 | 序盤から終盤までの考え方 |
| 棋譜集・名局集 | 強い人の指し回しを見たい人 | 手のつながり、勝負どころ |
| 定跡書 | 序盤で迷いやすい人 | 戦法ごとの形、序盤の狙い |
初心者が最初に選ぶなら、実戦解説本が無難です。定跡書だけだと途中で変化が多くなり、棋譜集だけだと解説が少なく感じることがあります。
最初の一冊は対象棋力を確認する
将棋の本は、同じ「入門」「初級」と書かれていても難しさに差があります。買う前に、対象棋力、図面の多さ、解説の分量を確認しましょう。
初心者には、図面が多く、1手ごとの説明が丁寧な本が向いています。反対に、符号だけでどんどん進む本や、変化手順が多い本は、慣れてからの方が読みやすいです。
解説つき棋譜集は1局の流れを学びやすい
棋譜集や名局集は、序盤から終盤までの流れをまとめて見られるのが利点です。プロの対局をそのまま理解するのは難しくても、解説が丁寧な本なら、どこで形勢が動いたのかを追いやすくなります。
初心者が棋譜集を選ぶときは、難しい変化が多い本よりも、1局ごとの見どころがはっきりしている本を選ぶとよいです。「この局は攻めのタイミングを見る」「この局は受けの粘りを見る」のようにテーマが分かると、並べる目的が作りやすくなります。
棋譜を並べるときは、全部を覚えようとしなくて大丈夫です。1局につき、気になった一手を1つだけ残すくらいで十分です。
定跡書は「自分の戦法」に合わせて選ぶ
定跡書も棋譜並べに使えます。ただし、定跡書は変化が多くなりやすいため、最初は自分がよく指す戦法に絞るのがおすすめです。
たとえば棒銀を練習しているなら棒銀の本、振り飛車を指したいなら四間飛車や中飛車の本を選ぶと、実戦とのつながりが作りやすくなります。戦法選びで迷っている場合は、将棋初心者におすすめの戦法も参考になります。
定跡書を読むときは、すべての変化を覚える必要はありません。最初は、基本図までの流れと、攻める場所、守る場所だけを確認しましょう。
買う前に見たいチェックポイント
棋譜並べ用の本を買う前に、次の点を確認しておくと失敗しにくくなります。
- 図面の数 – 図面が少なすぎると、盤面を追う負担が大きくなります。
- 解説の粒度 – 初心者は「なぜその手なのか」が書かれている本が向いています。
- 戦型 – 自分が指す戦法と近いほど実戦で使いやすくなります。
- 1局の長さ – 長すぎる棋譜ばかりだと続けにくくなります。
- 対象棋力 – 初級者向け、中級者向けなどの表記を確認します。
レビューを見る場合は、「解説が丁寧」「図面が多い」という声があるかを見ると参考になります。反対に「変化が多い」「難しい」という声が多い本は、少し慣れてからの方がよい場合があります。
本を買った後の使い方
本を買ったら、最初から完璧に理解しようとしないことが大切です。棋譜並べは、1回で全部を吸収する勉強ではありません。
初心者なら、次のように使うと続けやすいです。
- まず1局を最後まで並べる。
- 気になった局面に印をつける。
- もう一度、その局面の前後だけ並べる。
- 自分ならどう指すかを1手だけ考える。
- ノートに気づきを1つだけ書く。
この方法なら、長時間かけなくても棋譜並べの効果を残しやすくなります。勉強全体の配分は、将棋勉強法は何から始める?で整理しています。
アプリと本は併用すると続けやすい
棋譜並べは、本だけでなくアプリと組み合わせても構いません。アプリは手順を戻しやすく、短時間で確認しやすいのが利点です。本は解説を読み返しやすく、盤に並べてじっくり考える練習に向いています。
最初は、アプリで流れを確認し、気に入った棋譜だけ本や盤で並べる方法でも十分です。将棋アプリの使い分けは、将棋アプリおすすめでもまとめています。
中級者の伸び悩み対策として棋譜並べを使う場合は、将棋中級者が上達しない理由も合わせて読むと、詰将棋や実戦との配分が見えやすくなります。
初心者が避けたい選び方
棋譜並べ用の本で失敗しやすいのは、背伸びしすぎることです。有名な名局集や高度な定跡書は魅力的ですが、最初から難しすぎると、手順を追うだけで終わってしまいます。
次のような選び方は、初心者には少し注意が必要です。
- 解説が少なく、棋譜だけが長く続く本を選ぶ
- 自分が指さない戦法の定跡書をいきなり買う
- 変化手順が多い本から始める
- 1冊を完璧に覚えようとする
棋譜並べは、少しずつ見える手を増やす勉強です。最初は簡単に感じるくらいの本を選び、続けられる形を作りましょう。
よくある質問
棋譜並べ本は初心者にも必要?
必須ではありませんが、解説つきの本があると、手の意味を確認しやすくなります。無料の棋譜だけでも始められますが、最初は解説が多い本の方が挫折しにくいです。
プロの棋譜は難しすぎない?
全部を理解しようとすると難しいです。ただ、1局の流れや攻めのタイミングを見るだけでも学びはあります。初心者は、気になった一手を1つ見つけるくらいの気持ちで十分です。
棋譜並べと詰将棋はどちらを優先する?
初心者は詰将棋を短く続けながら、棋譜並べを週に数局入れるくらいが無理なく続きます。詰将棋本の選び方は、詰将棋本おすすめで整理しています。
本を見ながら盤に並べた方がよい?
時間があるなら、実際の盤に並べる方が駒の動きが残りやすいです。ただし、アプリだけでも続ける価値はあります。大切なのは、続けやすい方法を選ぶことです。
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まとめ
棋譜並べに使う本は、初心者なら解説が多く、図面が見やすく、1局の流れを追いやすいものから選びましょう。実戦解説本、棋譜集、定跡書にはそれぞれ役割がありますが、最初は自分の棋力と戦法に合うものを1冊選ぶのが大切です。
本を買った後は、1局を完璧に覚えようとせず、気になった一手を1つ残すくらいで十分です。続けやすい本を選び、詰将棋や実戦と組み合わせながら、少しずつ将棋の見方を増やしていきましょう。
