将棋を始めたいと思っても、最初に何から手をつければよいか迷いやすいものです。駒の動かし方、ルール、道具、勉強法、アプリなど情報が多く、最初から全部やろうとすると続きにくくなります。
初心者がまず目指すべきなのは、強くなることよりも、1局を最後まで指せる状態になることです。この記事では、将棋初心者が最初にやることを、ルール、道具、練習、勉強法の順番で整理します。
最初の目標は「1局を最後まで指せること」
将棋を始めたばかりの段階では、定跡や高度な戦法を覚えるよりも、まずは対局の流れをつかむことが大切です。駒を並べ、駒を動かし、相手の玉を詰ますという基本の流れが分かれば、次の学習に進みやすくなります。
最初の目標は、次の3つで十分です。
- 駒の動かし方を一通り覚える
- 王手、詰み、反則の基本を知る
- 短い対局を最後まで指してみる
この段階では、勝ち負けにこだわりすぎない方が続きやすいです。まずは「何をすれば対局になるのか」を体で覚えましょう。
駒の動かし方を覚える
最初に覚えるべきなのは、駒の動かし方です。歩、香、桂、銀、金、角、飛、玉の動きが分かれば、対局を始められます。成り駒まで一度に完璧に覚えようとすると大変なので、まずはよく使う駒から覚えていくとよいでしょう。
特に大切なのは、歩、金、銀、飛車、角の動きです。歩は最も多く使う駒で、金と銀は守りと攻めの基本になります。飛車と角は遠くまで動ける強い駒なので、使い方に慣れると対局が楽しくなります。
駒の種類や見やすい駒の選び方は、初心者向け将棋駒おすすめや将棋駒の選び方も参考になります。
道具は最初から高級品でなくてよい
将棋を始めるとき、立派な盤や高級な駒をそろえる必要はありません。家族で遊ぶ、子どもが覚える、自宅で練習するという目的なら、扱いやすい将棋セットで十分です。
大切なのは、出しやすく、片付けやすく、文字が読みやすいことです。出すのが面倒な道具は、使う回数が減りやすくなります。最初は気軽に盤に向かえる道具を選びましょう。
将棋盤をこれから選ぶ場合は、初心者向け将棋盤おすすめで、卓上盤・折りたたみ盤・セット購入の違いを整理しています。
最初の練習は詰将棋と短い対局
駒の動かし方を覚えたら、すぐに長い対局ばかりするよりも、短い練習を混ぜると上達しやすくなります。特におすすめなのは、1手詰や3手詰のような短い詰将棋です。
詰将棋は、相手の玉をどう追い詰めるかを学ぶ練習です。初心者にとっては、終盤で何を狙えばよいかが見えやすくなります。難しい問題を解く必要はなく、まずは短く解ける問題を毎日少しずつ続ける方が効果的です。
詰将棋の練習法は、詰将棋で鍛える終盤力で詳しく整理しています。
初心者の7日間スタートプラン
何から始めるか迷う人は、まず1週間だけ小さく進めてみましょう。
- 1日目 – 駒の名前と動かし方を覚える。
- 2日目 – 初期配置を見ながら自分で駒を並べる。
- 3日目 – 王手、詰み、二歩などの基本ルールを確認する。
- 4日目 – 1手詰を数問解いてみる。
- 5日目 – 短い対局を1局指す。
- 6日目 – 負けた対局で、どこで駒を取られたかだけ見る。
- 7日目 – もう一度対局し、前回より1つだけ気をつける。
大切なのは、毎日完璧にやることではありません。短い時間でも、駒を動かす回数を増やすことです。
戦法は一つだけでよい
初心者がつまずきやすいのは、いきなり多くの戦法を覚えようとすることです。四間飛車、棒銀、中飛車、矢倉など、名前を聞くと全部覚えたくなりますが、最初は一つだけで十分です。
まずは、攻め方が分かりやすい戦法を一つ選び、何度も同じ形で指してみましょう。勝てなくても、同じ形を繰り返すと、どこで困るのかが見えてきます。そこで初めて、次の勉強が意味を持ちます。
棋譜並べは慣れてからでよい
棋譜並べは上達に役立ちますが、初心者が最初から深く理解するのは難しいこともあります。駒の動きや対局の流れに慣れてから、短い棋譜や解説付きの棋譜を並べる方が続きやすいです。
棋譜並べを始める段階になったら、棋譜並べのやり方と効果を参考にすると、何を見ながら並べればよいかが整理できます。
伸び悩んだら勉強の配分を見直す
ルールを覚えて何局か指せるようになると、次は「なかなか勝てない」という悩みが出てきます。その段階では、実戦だけでなく、詰将棋、棋譜並べ、振り返りを少しずつ混ぜると伸びやすくなります。
中級者に近づいてからの学習配分は、将棋中級者が上達しない理由で詳しく整理しています。初心者のうちは、まず詰将棋と短い対局を中心にして、慣れてきたら勉強の幅を広げるとよいでしょう。
初心者が避けたい失敗
最後に、始めたばかりの人が避けたい失敗をまとめます。
- 最初から高級な道具をそろえようとする
- 戦法をたくさん覚えようとして混乱する
- 負けた理由を全部分析しようとする
- 難しい詰将棋から始める
- 勝てないから向いていないと早く判断する
将棋は、少しずつ分かることが増えるゲームです。最初は分からなくて当然なので、できることを一つずつ増やしていきましょう。
よくある質問
将棋は何歳から始められる?
駒の動かし方を少しずつ覚えられるなら、子どもでも始められます。最初から本格的な対局にする必要はなく、歩だけを動かす練習、王手をかける練習、短い詰みを見つける練習から始めても大丈夫です。大人が始める場合も、年齢を気にする必要はありません。
アプリだけで練習してもよい?
アプリだけでもルールや対局には慣れられます。ただ、実際の盤と駒を使うと、駒を並べる感覚や盤面全体を見る力が身につきやすくなります。アプリで気軽に対局し、時間があるときは実物の盤で並べてみる、という使い分けがおすすめです。
毎日どれくらい練習すればよい?
初心者のうちは、長時間よりも短く続ける方が効果的です。1日10分でも、駒を動かす、1手詰を解く、短い対局をする、といった練習を続けると理解が定着します。週末だけ長くやるより、短い時間を何度も作る方が続きやすいです。
本はいつ買えばよい?
最初から難しい定跡書を買う必要はありません。まずは駒の動かし方と簡単な詰みを覚え、何局か指してから、困っている内容に合う本を選ぶと失敗しにくいです。序盤で困るなら入門書、終盤で困るなら詰将棋、対局の考え方で困るなら解説付きの棋譜が役立ちます。
まとめ
将棋初心者は、まず駒の動かし方を覚え、1局を最後まで指せる状態を目指すのが大切です。道具は高級品でなくてもよく、扱いやすい盤と駒があれば十分始められます。
最初の練習は、短い詰将棋と短い対局を中心にしましょう。慣れてきたら、棋譜並べや勉強法を少しずつ取り入れると、将棋を長く楽しみながら上達しやすくなります。

