将棋で守りが弱い原因は?初心者が崩れにくくなる受けと囲いの見直し方

将棋で守りが弱いと感じると、すぐに囲いを覚えなければいけないと思いがちです。もちろん囲いは大切ですが、実戦で崩れやすい原因は、囲いの名前を知らないことだけではありません。玉の逃げ道を見ていない、金銀が離れている、相手の攻め駒を数えていない、受けるタイミングが遅いなど、小さな見落としが重なって守りは弱くなります。

前回の将棋の受け方では、相手の狙いを消す基本を整理しました。今回はその一歩手前として、なぜ自分の守りが崩れやすいのかを原因別に見直します。

この記事では、将棋初心者が守りを強くするために見るべきポイントを、玉の安全、金銀の配置、相手の攻め駒、歩の受け、反撃の準備に分けてまとめます。局面全体の判断に迷う場合は、将棋の形勢判断の基本もあわせて読むと整理しやすくなります。

守りが弱いとはどういう状態か

守りが弱い状態とは、単に囲いが薄い状態ではありません。相手に攻められたとき、玉が逃げにくい、守り駒が足りない、攻め駒を止められない、受けたあとに反撃できない状態のことです。

たとえば、金銀が玉の近くにあっても、玉の逃げ道がふさがっていれば危険です。反対に、囲いが完成していなくても、相手の攻め駒が少なく、玉が広く逃げられるなら意外と安全なこともあります。

初心者のうちは「囲いがあるか」だけで判断するより、「相手の攻めが来たときに何手耐えられるか」を見る方が実戦的です。守りは形の暗記ではなく、玉を危険から遠ざける考え方として覚えましょう。

原因1 玉の逃げ道を見ていない

守りが崩れやすい原因として多いのが、玉の逃げ道を見ていないことです。金銀で玉を囲っているつもりでも、周りの駒が詰まりすぎていると、王手を受けたときに逃げる場所がありません。

玉の安全を見るときは、玉の周りに空いているマスがあるか、そこへ相手の飛車や角の利きが通っていないかを確認します。逃げ道が一つもない玉は、少しの攻めでも急に危険になります。

受けるときに守り駒を足すだけでなく、玉を一つ逃がす、歩を突いて空間を作る、相手の利きを止めるなど、玉が動ける場所を残す意識を持ちましょう。終盤の玉の逃げ方は将棋の終盤の考え方でも重要になります。

原因2 金銀が玉から離れている

守りが弱い人は、金銀が攻めに出すぎて玉の近くに残っていないことがあります。銀を前に出して攻めるのは大切ですが、玉の近くを守る駒がいなくなると、相手の反撃を受けたときに一気に崩れます。

特に金は玉の守りに向いた駒です。金が玉から遠く離れている、金が前に出すぎて戻れない、銀だけで玉を守っている形は、受けが難しくなりやすいです。

対局中は、攻めに使っている駒と守りに残している駒を分けて考えましょう。攻めたい気持ちが強い場面でも、玉の近くに金銀が何枚残っているかを確認すると、無理な攻めを減らせます。

原因3 相手の攻め駒を数えていない

守りが弱く見える局面でも、相手の攻め駒が少なければまだ耐えられることがあります。逆に、相手の攻め駒が玉の近くに何枚も集まっているのに気づかないと、手遅れになりやすいです。

まずは、相手の飛車、角、銀、桂、香、持ち駒が自玉に向かって働いているかを数えます。攻め駒が1枚だけなら受けやすく、2枚、3枚と増えるほど危険になります。

相手の狙いを読む練習は将棋で相手の狙いを読むには?にもつながります。守りを強くするには、自分の囲いだけでなく、相手の攻めの枚数を見ることが欠かせません。

原因4 歩で止める受けを使えていない

初心者は、受けるときに金銀を打つ手ばかり考えがちです。しかし実戦では、歩で相手の攻めを止める手がとても大切です。歩は小さい駒ですが、相手の飛車先を止める、角道を遮る、桂馬の進路を制限するなど、守りでよく働きます。

歩で止まる攻めに金や銀を使ってしまうと、手持ちの大切な駒が減り、反撃する力も弱くなります。反対に、歩で一手止められれば、相手の攻めを遅らせながら自分の攻めや玉の逃げ道を作れます。

ただし、歩を打てない二歩のルールや、打った歩がすぐ取られる形には注意が必要です。歩を使う前には、その歩が相手の利きを本当に止めているか、次に何を狙えるかを確認しましょう。

原因5 受けすぎて攻め返せない

守りが弱い人は、受けが足りない場合だけでなく、受けすぎて崩れる場合もあります。相手の小さな狙いに毎回対応していると、自分の攻め駒が増えず、相手だけが好きな形を作ってしまいます。

受けるべき手と受けなくてもよい手を分けるには、形勢判断が必要です。自玉にすぐ危険がないなら、相手の攻めを一手遅らせるだけでなく、こちらから攻め返す手を候補に入れましょう。

攻めと受けのバランスは将棋の中盤の考え方で特に大切です。守りを強くするとは、ずっと受け続けることではなく、必要な受けを入れてから反撃できる形を作ることです。

原因6 詰めろを見落としている

終盤で守りが弱くなる大きな原因は、詰めろを見落とすことです。王手なら必ず対応できますが、詰めろは王手ではないため、気づかずに攻めてしまうことがあります。

相手の次の手で自玉が詰むなら、その局面では攻めるより受ける必要があります。逆に、こちらが相手玉に詰めろをかけられるなら、相手に受けを強要できることもあります。

終盤では「王手かどうか」だけでなく、「次に詰む形か」を見る習慣をつけましょう。短い詰将棋を解くと、詰む形と詰まない形の感覚が身につきます。基礎練習としては詰将棋で鍛える終盤力も役立ちます。

守りの弱点を見つけるチェックリスト

対局中に守りが不安になったら、次の順番で確認すると原因を見つけやすくなります。

  1. 玉の逃げ道はあるか – 逃げるマスが相手の利きに入っていないか。
  2. 金銀は玉の近くにいるか – 攻めに出すぎて守りが空いていないか。
  3. 相手の攻め駒は何枚か – 玉の近くで働く駒を数える。
  4. 歩で止められる攻めか – 金銀を使う前に歩の受けを探す。
  5. 受けたあとに反撃できるか – 守るだけで手番を渡し続けていないか。
  6. 詰めろがかかっていないか – 終盤では特に最優先で見る。

この中で一つでも不安があるなら、無理に攻め込む前に一手受ける候補を考えます。逆に、すべて問題なければ、受けすぎずに攻め返す判断もしやすくなります。

対局後に守りを直す方法

守りを強くするには、負けた局面だけを見るより、守りが崩れ始めた局面まで戻るのが効果的です。詰まされた最後の一手だけを見ても、原因はもっと前にあることが多いからです。

振り返るときは、次の3つを短くメモしましょう。

  1. どの攻め駒を見落としたか – 飛車、角、銀、桂、持ち駒のどれが危険だったか。
  2. 玉の逃げ道は残っていたか – 逃げる場所を自分の駒でふさいでいなかったか。
  3. 歩で止める手はなかったか – 金銀を使う前に軽い受けがなかったか。

長い反省を毎回する必要はありません。一局につき一つだけ守りの失敗を見つける方が続けやすいです。勉強全体の組み立ては将棋勉強法も参考になります。

1週間の守り見直しメニュー

守りは、対局後の短い復習で少しずつ強くなります。次のようにテーマを分けると、何を見ればよいか迷いにくくなります。

  1. 1日目 – 最近負けた将棋を1局選び、玉の逃げ道が消えた局面を探す。
  2. 2日目 – その局面で玉の近くに金銀が何枚いたか数える。
  3. 3日目 – 相手の攻め駒が何枚働いていたか数える。
  4. 4日目 – 歩で止められた攻めがなかったか探す。
  5. 5日目 – 受けずに攻め返せた場面がなかったか考える。
  6. 6日目 – 終盤で詰めろを見落としていなかったか確認する。
  7. 7日目 – 次の対局で、守りのチェックリストを一度だけ使う。

最初から完璧に守ろうとする必要はありません。玉の逃げ道、金銀の位置、相手の攻め駒の数だけでも見るようにすると、崩れ方はかなり変わります。

よくある質問

囲いを覚えれば守りは強くなりますか?

囲いを覚えることは役立ちますが、それだけでは十分ではありません。囲いの中で玉が詰まっていないか、相手の攻め駒が増えていないか、逃げ道があるかを見る必要があります。

金銀を攻めに使うのは悪いことですか?

悪いことではありません。ただし、金銀を攻めに使うなら、玉の近くにどれだけ守りが残っているかを確認しましょう。攻めが成功しないまま守り駒だけが減る形は危険です。

受けるべきか攻めるべきか迷ったら?

まず自玉に王手や詰めろがあるかを確認します。すぐ危険があるなら受けが優先です。危険が小さく、こちらに相手玉を攻める厳しい手があるなら、反撃も候補に入ります。

守りの練習は何から始めればよいですか?

負けた将棋を一局選び、相手の攻め駒が増えた局面を探すところから始めるとよいです。そこから、玉の逃げ道、金銀の位置、歩で止める手を順番に確認しましょう。

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まとめ

将棋で守りが弱い原因は、囲いを知らないことだけではありません。玉の逃げ道を見ていない、金銀が玉から離れている、相手の攻め駒を数えていない、歩の受けを使えていない、詰めろを見落としているなど、実戦的な見落としが守りを崩します。

まずは、玉の逃げ道、金銀の位置、相手の攻め駒の数を確認する習慣をつけましょう。必要な受けを入れ、受けたあとに反撃できる形を残せるようになると、攻められても簡単には崩れない将棋になります。

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