将棋を始めるときに最初の壁になりやすいのが、駒の動かし方です。歩、香、桂、銀、金、角、飛、玉の8種類を覚える必要があり、さらに成り駒まで出てくるため、最初は混乱しやすいです。
この記事では、将棋の駒の動かし方を初心者向けに一覧で整理します。まずは「前に進む駒」「斜めに動く駒」「遠くまで動ける駒」に分けて見ると覚えやすくなります。将棋を始める順番全体を知りたい場合は、将棋初心者は何から始める?も参考にしてください。
将棋の駒は全部で8種類
将棋で使う駒は、先手と後手がそれぞれ20枚ずつ持ちます。種類は8つです。
- 玉将・王将
- 飛車
- 角行
- 金将
- 銀将
- 桂馬
- 香車
- 歩兵
最初から全部を完璧に覚える必要はありません。まずは、玉、金、銀、歩、飛車、角の動きから覚えると対局を始めやすくなります。
駒の動かし方一覧
以下は、先手から見たときの基本的な動きです。後手の場合は、上下を反対に考えます。
| 駒 | 読み方 | 動き方 | 覚え方 |
|---|---|---|---|
| 玉将・王将 | ぎょくしょう・おうしょう | 周囲8方向に1マス | 王様なので少しずつ逃げる |
| 飛車 | ひしゃ | 縦横に何マスでも進める | まっすぐ強い大駒 |
| 角行 | かくぎょう | 斜めに何マスでも進める | 斜めの道を走る大駒 |
| 金将 | きんしょう | 前・横・後ろ・斜め前に1マス | 斜め後ろには下がれない |
| 銀将 | ぎんしょう | 前・斜め前・斜め後ろに1マス | 横と真後ろには動けない |
| 桂馬 | けいま | 前に2マス進んで左右どちらかへ1マス | 他の駒を飛び越えられる |
| 香車 | きょうしゃ | 前に何マスでも進める | まっすぐ前だけ |
| 歩兵 | ふひょう | 前に1マス | 一番多く使う基本の駒 |
玉将・王将の動かし方
玉将・王将は、周囲8方向に1マスだけ動けます。前、後ろ、横、斜めのどこへでも1マス進めますが、遠くまでは動けません。
将棋の目的は、相手の玉を詰ますことです。自分の玉を安全に守りながら、相手の玉を追い詰めていきます。玉は強い駒ではありませんが、取られると負けになる最も大切な駒です。
飛車の動かし方
飛車は、縦と横に何マスでも進める大駒です。前後左右にまっすぐ進めますが、斜めには動けません。途中に自分の駒や相手の駒があると、その先には進めません。
飛車は攻めの中心になりやすい駒です。初心者は、飛車の前にある歩を進め、飛車の通り道を作るところから覚えると使いやすくなります。
角行の動かし方
角行は、斜めに何マスでも進める大駒です。飛車とは反対に、縦横には動けません。盤の端から端まで斜めに利くため、遠くの相手駒を狙えるのが特徴です。
角は、盤面の斜めの筋を見る練習に向いています。最初は見落としやすい駒なので、相手の角の通り道にも注意しましょう。
金将の動かし方
金将は、前、横、後ろ、斜め前に1マス動けます。ただし、斜め後ろには動けません。
金は玉を守るときにとても重要です。終盤では相手玉を詰ますときにも活躍します。初心者は「金は玉の近くで守りに強い」と覚えると使いやすいです。
銀将の動かし方
銀将は、前、斜め前、斜め後ろに1マス動けます。横と真後ろには動けません。
銀は、攻めにも守りにも使える駒です。斜めに動けるため、相手陣へ進んでいく攻めに向いています。金と銀は動きが似ていますが、金は横と後ろに強く、銀は斜めに強いと考えると違いが分かりやすくなります。
桂馬の動かし方
桂馬は、前に2マス進み、そこから左右どちらかに1マスずれた場所へ動きます。ほかの駒とは違い、途中に駒があっても飛び越えて動けます。
ただし、桂馬は後ろや横には動けません。前にしか進めないため、進みすぎると戻れなくなります。初心者は、桂馬を早く跳ねすぎないことも覚えておきましょう。
香車の動かし方
香車は、前に何マスでも進める駒です。横、後ろ、斜めには動けません。途中に駒があると、その先には進めません。
香車は端の筋で使うことが多い駒です。普段は動かす機会が少なく見えますが、終盤では相手玉の逃げ道をふさいだり、遠くから攻めたりする場面があります。
歩兵の動かし方
歩兵は、前に1マスだけ進めます。将棋で最も枚数が多い駒で、対局中に一番よく使います。
歩は小さな駒ですが、攻めの入口を作ったり、相手の駒を止めたり、持ち駒として打ったりと大切な役割があります。歩の使い方に慣れると、将棋の流れが少しずつ分かるようになります。
成ると動き方が変わる
将棋では、相手陣の3段目以内に入ると、多くの駒は「成る」ことができます。成ると駒を裏返し、動き方が変わります。
| 元の駒 | 成った後 | 動き方 |
|---|---|---|
| 飛車 | 竜王 | 飛車の動きに加えて、斜めに1マス動ける |
| 角行 | 竜馬 | 角の動きに加えて、縦横に1マス動ける |
| 銀将 | 成銀 | 金と同じ動き |
| 桂馬 | 成桂 | 金と同じ動き |
| 香車 | 成香 | 金と同じ動き |
| 歩兵 | と金 | 金と同じ動き |
金と玉は成りません。飛車と角は成るとさらに強くなり、銀、桂、香、歩は金と同じ動きになります。特に歩が成った「と金」は、終盤でとても強い駒です。
駒を覚える順番
初心者は、次の順番で覚えると負担が少なくなります。
- 玉、歩、金を覚える
- 銀、飛車、角を覚える
- 桂馬、香車を覚える
- 成り駒を覚える
- 実際に短い対局で動かしてみる
本を読むだけで覚えようとするより、盤に並べて動かす方が早く身につきます。見やすい駒や盤を選びたい場合は、将棋駒の選び方や初心者向け将棋駒おすすめも参考になります。
よくある間違い
駒の動かし方を覚えるときは、次の間違いに注意しましょう。
- 金と銀の動きを混同する
- 桂馬を後ろに戻そうとする
- 香車を横に動かそうとする
- 飛車と角の通り道に自分の駒があることを忘れる
- 成れる場所に入ったのに成り忘れる
最初は間違えても問題ありません。何度も動かしているうちに、自然に覚えられます。
駒の動きを覚えたら何をする?
駒の動かし方を一通り覚えたら、次は短い対局をしてみましょう。完璧な戦法を覚える前でも、1局を最後まで指すことで、どの駒をよく使うのか、どこで迷うのかが分かります。
終盤の練習には、1手詰や3手詰のような短い詰将棋が向いています。詰将棋の始め方は、詰将棋で鍛える終盤力や詰将棋本おすすめで整理しています。
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まとめ
将棋の駒の動かし方は、最初は多く感じますが、種類ごとに分けると覚えやすくなります。玉は周囲1マス、飛車は縦横、角は斜め、金と銀は1マス、桂馬は跳ねる、香車と歩は前に進む、と大きく整理しましょう。
動きを覚えたら、実際に盤に並べて短い対局をしてみるのが一番です。駒を動かす回数を増やすほど、将棋のルールと流れが自然に身についていきます。
